• 最終更新日: 2022.02.18
  • 公開日:2022.02.18

ダイレクトマーケティングとは? 具体的な手法と活用事例を大公開

ダイレクトマーケティングとは? 具体的な手法と活用事例を大公開
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ダイレクトマーケティングは、顧客との信頼関係構築にとても有効な手段です。顧客との信頼関係を構築することに成功すれば、LTVの向上や顧客満足度のアップなど、ビジネスにとって嬉しい効果を得られることでしょう。そこで本記事では、ダイレクトマーケティングの具体的手法と活用事例を紹介します。ダイレクトマーケティングの知識を身につけて、自社のビジネスをレベルアップさせましょう。

ダイレクトマーケティングとは?

ダイレクトマーケティングとは、企業が顧客と直接コミュニケーションをとりながら行われるマーケティングのことを指しています。

テレビCMなどのマスマーケティングが大多数に対して一方的な発信をするのに対して、ダイレクトマーケティングは顧客1人1人と向き合いながら商品やサービスを紹介するものになります。それによって、より効果的に商品やサービスを販売できるというわけです。アメリカ発祥の手法ですが、現在では多くの日本企業でも採用されています。

ダイレクトマーケティングの手法

ダイレクトマーケティングにはいくつかの手法があります。自社のビジネスや抱えている顧客によって、ダイレクトマーケティングの最適な手法が変わってきます。

ダイレクトマーケティングの方法

それぞれの手法の内容は、以下のとおりです。

郵便物

ダイレクトメールとも呼ばれる、ダイレクトマーケティングにおける代表的手法です。具体的には以下のようなものを送ることが多いでしょう。

  • チラシ
  • クーポン
  • 手紙

これらを顧客に届けるためには、印刷代や紙代、郵便代などのコストがかかります。しかし、顧客に与えるインパクトは大きいので、取り組む価値は十分にあります。

電子メール

電子メールは、インターネットが普及して以降、ダイレクトマーケティングの主流ともいえる手法になっています。

ダイレクトマーケティングにおけるメールには以下のようなものがあります。

  • メールマガジン
  • ステップメール
  • セグメントメール

郵便物に比べて費用を抑えられ、一度に多くの顧客にアプローチできるのが特徴です。手軽な反面、多くの企業が採用しているため、他のメールに埋もれないような工夫を施す必要があります。

電話やFAX

電話やFAXという伝統的な手法も、ダイレクトマーケティングで活用されています。

光回線や医療保険の勧誘では電話による手法がよく用いられているため、多くの人が経験していると思います。FAXも以前はよく使われていましたが、顧客側のプリンタのインクを利用することや、そもそもFAX自体を置かなくなった企業も多く、あまり使われなくなってきているのが実情です。

SNS

SNSが広く普及したこともあり、ダイレクトマーケティングでSNSを活用する企業が増えています。日本で多く利用されているSNSは以下の5つです。

  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • LINE
  • TikTok

SNSは顧客に対してとても身近な存在であることから、顧客が意見を言いやすいため、顧客と企業が交流しやすい場として使われています。しかし、炎上リスクを抱えていることも忘れてはいけません。

レコメンド

レコメンドは、顧客の行動情報をデータベースで保管・分析することによって、どの商品・サービスが適しているかを判断しておすすめしてくれる機能のこと。商品点数の多いECサイトでは、おすすめ商品が表示されますが、そこではレコメンドの機能を活用しています。またメルマガで利用することもあります。

ECサイトに導入するには初期投資やランニングコストが必要になりますが、顧客にとっては非常に嬉しい機能ですし、売上の増加にも貢献します。

レコメンドについてはこちらの記事もどうぞ

ダイレクトマーケティングのメリット

ダイレクトマーケティングのメリットとは、いったいどんなものなのでしょうか?

メリットを理解して取り組むのと、メリットを理解しないまま取り組むのとでは、実際にダイレクトマーケティングに取り組んだ際の効果の出方が違います。以下で紹介しているメリットを頭に入れて、効果的なダイレクトマーケティングを行いましょう。

費用対効果が高い

ダイレクトマーケティングは、費用対効果が高いとされています。なぜなら、マスマーケティングとは違って、ダイレクトマーケティングは「顧客が求めているものを適切に紹介できるマーケティング手法」だからです。

Amazonの「閲覧履歴に基づくおすすめ商品」から、思わず商品を購入した経験がある方もいるのではないでしょうか?すでに興味関心がある分野のものを紹介されると、顧客は商品を買いやすくなるものです。

顧客との関係構築ができる

ダイレクトマーケティングでは、顧客との関係構築ができます。自分用にカスタマイズされたメールが送られてきたり、郵便物が送られてきたりすると、顧客は少なからずそのコミュニケーションに信頼関係を感じるからです。

顧客との信頼関係が構築できると、LTVが向上したり、口コミで新規顧客を紹介してくれる可能性が高まり、ビジネスの拡大につながります。顧客から読み取ったニーズにしっかり応えたアプローチをしていくことが、関係構築の近道です。

PDCAを回しやすい

PDCAを回しやすいことも、ダイレクトマーケティングの特徴です。

ダイレクトマーケティングにおいては「どの広告からどれくらいの成果が出ているか」などを数値化しやすいため、マーケティング施策の効果を把握しやすいのです。数値が悪い部分を修正できる改善策を考え、実行に移したら、数値をチェックすればいいだけ。ダイレクトマーケティングを採用して、自社にとって効果的な施策を見つけ出しましょう。

外注化できる

ダイレクトマーケティングは、外注化もできます。実際、ダイレクトマーケティング部分を請け負うサービスは国内にいくつもあり、それによって社内の人間は「社内でしかできないこと」に専念できるでしょう。

特に社内リソースが不足気味の場合には、外注してしまうのがおすすめ。自社のプロダクトなどにリソースを割かないと、いくらダイレクトマーケティングに時間をかけても無駄になってしまいますよ。

ダイレクトマーケティングのデメリット

ダイレクトマーケティングにもデメリットはあります。デメリットを知らないままダイレクトマーケティングをやっていると、いつのまにか取り返しのつかない事態にまで発展してしまうかもしれません。

以下の4つのデメリットは、確実に理解しておきましょう。

初期投資が必要になる

ダイレクトマーケティングには、ある程度の初期投資が必要になります。なぜなら、ダイレクトマーケティングをするためには顧客の情報を保管・分析するためのデータベースが必要になったり、それぞれの顧客に合わせたメールの文面などを考えなくてはいけないから。

まずは初期費用をかけられるのかどうかを考え、その後に初期費用以上のものを回収できる見込みがあるのかを考えるようにしましょう。この時点で初期投資ができないのであれば、ダイレクトマーケティングはおすすめできません。

数字に強い人材が必要になる

ダイレクトマーケティングは、数字に強い人材がいないと意味をなしません。CVRやCPA、LTVなどの数値を適切に把握し、それらのつながりを意識しながら数字を見られる人でなければ、マーケティング施策の効果を判断できないでしょう。

どれだけダイレクトマーケティングが効果を測定しやすいものだとしても、その数値を適切に読み取れないのであれば意味がありません。数字に強い人材は、ぜひ社内リソースとして用意しておきたいものです。

専門的知識がある人材が必要になる

マーケティングの効果測定がうまくできたら、今度は改善点を適切に修正できるようなマーケティング施策を思いつく人材が必要になります。

進行中のマーケティング施策のうち、継続して取り組み続けるべきものはどれなのか、どれをやめるべきなのかを適切に判断できなくてはいけません。数字に強い人材のように、専門的知識がある人材も社内においておきたいものです。

広告をアップデートし続ける必要がある

ダイレクトマーケティングは「個人の興味や関心に合わせた提案」をする必要があるため、あらゆる型の広告を作成する必要があります。

たとえば、ブランドもののバッグでも「20代女性に販売するのか」「40代男性に販売するのか」では訴求すべきポイントが変わってくるはずです。つまり、1つの商品に対して広告を作るのではなくて、ターゲットの数に応じて広告を作る必要があるということ。非常に手間と時間のかかることですので、注意しておきましょう。

ダイレクトマーケティングの活用事例

ダイレクトマーケティングの活用事例

では、ダイレクトマーケティングは実際にどのようにして活用されているのでしょうか?ここではダイレクトマーケティングの活用事例として以下の3つの企業を紹介します。

  • Amazon.com
  • HERMES
  • ダイレクト出版

それぞれがどのような手法で、どのように顧客へアプローチしているのかみていきましょう。

Amazon.com

Amazon.comは、顧客の閲覧履歴を把握・分析することによって、1人1人に対しておすすめの商品を紹介してくれます。また、1つの商品を購入した際に「この商品とセットで買っている人が多いよ」ということで、他の顧客とのデータとも掛け合わせて、商品をおすすめしているのです。

これはまさにダイレクトマーケティング手法のひとつである「レコメンド」を採用したもの。実際にこのレコメンドによって、商品を購入した経験がある人も少なくないはずです。

HERMES

HERMESは、メールアドレスを登録した顧客に対して、定期的に新商品やイベントの情報などをお届けしています。顧客に対して定期的にメールを送り、ザイアンス効果(単純接触効果)という心理効果を働かせて、顧客を自社のファンにすることを狙っています。

すでにHERMESのファンになっている顧客であれば、送られてきたメールがきっかけで商品を購入するかもしれませんし、店頭へ足を運ぶきっかけになることもあるはずです。また、HERMESのメールはブランドイメージとマッチした、高級感あふれるものとなっています。

ダイレクト出版

ダイレクト出版は、書籍などを購入した顧客に対して、継続的にメールや郵送物というダイレクトマーケティングの手法を使ってコミュニケーションをとっています。

ダイレクト出版の商品を購入する人というのは「知識を欲している」「売上を向上させたい」という思いを強く抱いている層が多いため、同社はその層にマッチした「知識をベースとしたコミュニケーション」をとっているのです。送られてくる郵送物をみることで、ダイレクトマーケティングの勉強になる点も多いでしょう。

ダイレクトマーケティングで事業を拡大させよう

ダイレクトマーケティングは初期費用こそかかりますが、長い目でビジネスをとらえると非常に費用対効果の高いマーケティング手法といえるでしょう。導入することによって、顧客との関係構築ができるだけでなく、高速でPDCAサイクルを回していくことによって、どんどんと事業を拡大できます。

実際、あらゆる企業においてダイレクトマーケティングは採用されています。本記事においては、その例として以下の3つの企業を挙げました。

  • Amazon.com
  • HERMES
  • ダイレクト出版

これ以外にも企業のダイレクトマーケティングは日常に溢れています。ぜひ、日常的にダイレクトマーケティングが活用されているものを探し、それを自社に応用できないかと考えてみてください。