• 最終更新日: 2023.04.27
  • 公開日:2023.04.27

ECサイトの販売管理とは?導入のメリットやおすすめシステムを比較

ECサイトの販売管理とは?導入のメリットやおすすめシステムを比較
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販売管理システムとは

販売管理システムとは、販売に関する諸業務を一元管理できるシステムです。企業が商品を販売するうえでは、さまざまな工程を踏む必要があります。そして、一つひとつの工程ごとに適切な管理が欠かせません。たとえば、具体的な管理業務には、以下のようなものがあります。

  • 受注の管理
  • 在庫の管理
  • 出荷の管理
  • 請求の管理
  • 購買の管理

これらのプロセスをそれぞれ別々のシステムで管理している場合、各担当で連携するのが難しくなったり、データを適切に活用できなかったりするおそれもあります。そのため、各システムを統合して管理できるシステムがあれば便利です。

販売管理システムの主な機能

販売管理システムは、販売管理業務に関する機能を幅広くカバーしていますが、主な機能は以下の3つに分けられます。

  • 販売管理機能
  • 在庫管理機能
  • 購買管理機能

それぞれの機能について詳しくみていきましょう。

販売管理機能

販売管理機能とは、販売に関するデータの管理を担う機能です。具体的な機能としては、主に以下の4つです。

  • 見積もり管理
  • 受注管理
  • 請求管理
  • 売上・売掛管理

これらを一元管理できると、見積もりから請求書を発行したり、請求データをもとに確認したりする業務を効率化できます。データに変更が生じた際も、それぞれのシステムごとに対応するのではなく、一括で変更を反映することが可能です。

在庫管理機能

在庫管理機能とは、商品の在庫状況を管理する機能です。販売管理システムのなかには、受注を受けた段階からリアルタイムで把握できるものもあり、早い段階で在庫の補充ができます。また、過去のデータを分析することによって、将来的な販売方針の検討にも役立つでしょう。

購買管理機能

購買管理機能とは、商品を用意するために必要な仕入れを管理する機能です。購買管理は、販売管理と同様に複数のプロセスがあり、スムーズに業務を遂行するには、見積もり・発注・支払いといった工程の管理が欠かせません。

購買情報を適切に管理すると、スタッフが仕入れの状況を把握できるだけでなく、キャッシュフローを整備することにもつながります。健全な企業運営において非常に重要な機能であるといえるでしょう。

ECサイトにおける販売管理のメリット

販売管理システムを導入することで、販売にかかわる工程を一元的に管理できます。しかし、ECサイトの運営においては、具体的にどのように役立つでしょうか。
以下では、ECサイトを運営するうえで販売管理システムを導入するメリットについて説明します。

業務の負担を軽減できる

販売管理システムは、業務の負担軽減を目的として導入されるケースがほとんどです。ECサイトの運営においても、販売の管理をするうえでは受注・在庫・出荷・請求・購買の管理が必須です。

システムによってすべての工程を一元管理できれば、各業務の間でデータをやりとりする手間が省けます。在庫状況や注文内容に変更があった場合も従来よりもスムーズに対応可能です。

また、在庫状況を調べたいとき、システムにアクセスすれば商品の情報を簡単に呼び出せる点も便利なポイントです。

ヒューマンエラーを防止できる

販売管理システムの導入は、ヒューマンエラーの防止にもつながります。システムによって管理されていない現場では、人の手による作業が増えるため、ミスが発生しやすくなります。代表的なミスは、発送の手配忘れ、仕入れ数の誤入力、商品の間違いなどです。

一つひとつのミスは小さなものであっても、会社の損失につながるだけでなく、顧客の信頼を失ってしまうリスクもあります。一方、システムによって管理できていれば、人為的なミスが発生しづらくなるうえ、万が一ミスが発生した際もシステム上のデータと整合性をとることで、ミスに気づける可能性も高まります。

データ分析に役立つ

販売状況をシステム上で管理することは、データ分析にも役立ちます。将来的な販売戦略を練るためには、根拠となるデータの分析が必須です。データをもとに、たしかな根拠をもって仮説を立てることが事業の成功につながります。

しかし、販売に関するデータを業務ごとに管理していると、各システムに管理している数字をまとめる必要があります。データの集計にも工数がかかるため、業務の流れが効率的ではなく、スピーディなPDCAも難しい状況です。

一方、販売管理システムを導入していれば、あらゆるデータを収集できます。そのため、必要なデータの抽出や分析もスムーズに実施できるでしょう。

ECサイトの販売管理システムを選ぶポイント

販売管理システムにはさまざまな種類がありますが、そのなかからどのような基準で選ぶべきなのでしょうか。基本的な機能は共通しているものの、カバーできる範囲や連携可能なサービスはシステムごとに異なります。そのため、自社に適したシステムを導入することが大切です。

以下では、販売管理システムを選ぶ際に確認すべきポイントについて解説します。

必要な機能を明確にする

販売管理システムは、すべて販売に関する諸業務をカバーできるように設計されています。しかし、以下のような機能は、システムによってさまざまです。

  • 荷物の送り状を自動で作成できる
  • アプリ上でデータを管理できる
  • クラウド経由でアクセスできる
  • 会計ソフトと連携できる
  • 製造段階から管理できる

いずれも便利な機能ではありますが、製造管理は不要だったり、自社ですでにサーバーを用意していたりと、企業によっては不要な機能になる可能性もあります。機能が充実しているほど、コストも高くなるため、不要な機能はできるだけ排除しておくとよいでしょう。

また、機能面で絞った結果、いくつか候補が残った際は無料トライアルで使用感を試してみるのもおすすめです。管理画面の使い勝手や操作のわかりやすさなどからサービスを選ぶ方法もあります。

連携可能なサービスを確認

販売管理システムは、既存システムとの連携によって業務の効率化を図ります。物流・伝票・決済・配送などのシステムを利用している場合は、それらのシステムとの互換性をチェックすべきです。

また、Amazonや楽天市場などのECモールを利用していれば、出店モールとの相性も確認しておく必要があります。公式に対応しているシステムであれば、自動でデータを連携できるため、導入や運用に際して工数を大幅に削減できます。

デフォルトで連携していないサービスどうしであっても、カスタマイズによって対応できるケースもありますが、費用や工数の増加は避けられません。

料金やサポートで選ぶ

料金やサポートもシステム選びにおいて重要なポイントです。料金の面では初期費用と月額費用、サポートの面ではサポート方法と範囲を確認しておきましょう。

販売管理システムの料金体系は、商品登録数で課金する「商品課金タイプ」、受注した商品数により課金する「受注課金(従量課金制)タイプ」が一般的です。そのため、ECサイトの規模に応じてプランを選択します。

なお、基本のサービスとは別に、オプションとして追加機能を選択できるシステムもあります。別途費用がかかるものも多いですが、必要に応じて選べる点はオプションの利点です。

また、システム導入に不安がある場合は、サポートがどれくらいあるのかも確認しておきましょう。サポート体制が弱いサービスは料金も安い傾向にありますが、活用できないシステムを導入しても意味がありません。事前に確認しておくことが大切です。

【比較用】ECサイトにおすすめの販売管理システム

ECサイトを運営するうえで、販売管理システムが役立つのは前述のとおりです。しかし、多くのシステムのなかから自社に適したサービスを選ぶのはたいへんです。
以下では、ECサイトにおすすめの販売管理システムについて、特徴や費用を中心に紹介します。

TEMPOSTAR

https://commerce-star.com/tempostar/

TEMPOSTARは、ECサイト支援経験10年以上を誇るASP型販売管理システムです。22のECモールに対応しており、Yahoo!オークションも一元管理できます。

また、10社の物流サービスや5つの決済サービスとも連携可能です。30日間の無料トライアルではすべての機能を試せるようになっているため、導入を検討する際は一度利用してみるのもいいでしょう。

運営会社 SAVAWAY株式会社
URL https://commerce-star.com/tempostar/
初期費用 0円
月額料金 10,000円~

CROSS MALL

https://cross-mall.jp/

CROSS MALLは、ASP型の販売管理システムです。商品登録・在庫管理・受注管理・発注・仕入れや注文の分析などに対応しています。さらに、40のECモールと在庫管理や受注管理の連携が可能です。

各モールからの注文を1つのインターフェイスで管理できるだけでなく、在庫情報も共有できるため、ECモールの運用にかかる工数を大幅に削減できるでしょう。クロネコヤマトや佐川急便の送り状自動作成、4つの決済サービス、物流サービスとの連携にも対応しています。

運営会社 株式会社アイル
URL https://cross-mall.jp/
初期費用 0円~
月額料金 5,000円~

ネクストエンジン

https://next-engine.net/

ネクストエンジンは、運営元のHamee株式会社が実際にECサイトを運営するうえで生まれたサービスです。30以上のモールに対応しており、拡張機能では9つのモールにも連携できます。さらに、拡張機能はモールを追加するだけでなく、さまざまな機能を追加したり、自分でオリジナル機能を作成したりすることも可能です。

また、サポート体制も充実しており、導入時のサポートだけでなく、運用や活用の支援まで行っています。30日間の無料体験も提供しているため、使い勝手を試してみるのもおすすめです。

運営会社 Hamee株式会社
URL https://next-engine.net/
初期費用 0円
月額料金 10,000円~

アシスト店長

https://assist-tencho.com/

アシスト店長は、CRM機能を備えた統合型ECプラットフォームです。受注・在庫・顧客・発送などを一元管理できるのはもちろん、分析や顧客管理にも対応しています。

顧客管理では一人ひとりの購入回数や問い合わせ履歴などが確認でき、顧客の利用状況に応じて文面を変化させたメールの送付にも対応しています。オプションを追加すれば、顧客のセグメントごとに封入物を変更できるため、One to Oneマーケティングに長けている点が強みです。

運営会社 株式会社ネットショップ支援室
URL https://assist-tencho.com/
初期費用 30,000円~
月額料金 20,000円~

キャムマックス

https://www.cammacs.jp/

キャムマックスは、中小企業のために作られた基幹システム(ERP)です。販売管理だけではなく、財務会計や債務管理にも対応しており、幅広い業務範囲をカバーできます。

また、ECサイト以外にも、実店舗で使用しているPOSシステムやハンディターミナルとの連携も可能です。月額利用料金のなかにサポートや保守にかかる費用も含まれているため、安心して利用できます。

運営会社 株式会社キャム
URL https://www.cammacs.jp/
初期費用 月額料金の1か月分
月額料金 70,000円~

助ネコ

https://www.sukeneko.com/

助ネコは、国内最大級の IT製品/ SaaSのレビューサイト「ITreview」において、高い満足度と認知度をあらわす「LEADER」を、2020年の夏から2022年の冬まで7期連続で獲得しています。受注・発注・在庫管理・商品登録に対応しており、はじめてECサイトを運営する方、パートタイマーのスタッフでも使いやすいインターフェースが好評です。

運営会社 株式会社アクアリーフ
URL https://www.sukeneko.com/
初期費用 30,000円~
月額料金 2,000円~

速販UX

https://sokuhan.jp/

速販UXは、クラウドとPCの両方にデータを保管するハイブリッド型販売管理システムです。月額料金は店舗数によって増えることはなく、サービスを利用する人数によって定額制や従量制のプランを選べます。

UIのデザインや操作画面がなじみやすく、直観的に操作できるのもポイントです。18のECモールや4つの宅配会社での送り状作成、また、決済サービスや倉庫システムとも連携できるため、機能の面でも充実しています。

運営会社 株式会社サイオ
URL https://sokuhan.jp/
初期費用 30,000円~
月額料金 8,000円~

タテンポガイド

https://tatempo.guide/

タテンポガイドは、専任のサポート担当者がついた複数店舗を一元管理できる販売管理システムです。販売管理のほか、集計したデータの分析や顧客管理機能もついているため、店舗運営において総合的なサポートを受けられます。

さらに、はじめの3か月間は月額利用料が無料で利用でき、無料期間中も本番同様のサポートが提供されます。トライアル期間に機能をフル活用できるため、使用感を試しやすいサービスです。

運営会社 株式会社オークファン
URL https://tatempo.guide/
初期費用 0円~
月額料金 11,000円~

LOGILESS

https://www.logiless.com/

株式会社ロジレスが提供するLOGILESSは、受注管理と倉庫管理が一体となった販売管理システムです。平均自動出荷率90%以上を記録しているため、手作業での入力はほぼ不要となっており、大幅な工数の削減が見込めます。

2022年3月末時点で632のECサイトで利用されており、導入した企業からは「コスト削減につながった」や「配送時間が短縮できた」などの声があがっています。

運営会社 株式会社ロジレス
URL https://www.logiless.com/
初期費用 0円~
月額料金 20,000円~

通販する蔵

https://www.suruzo.biz/

通販する蔵は、企業に合わせたカスタマイズに対応できる販売管理システムです。導入までの設定やサポート、サーバーの準備などもサービスとして提供しています。導入前には丁寧なヒアリングを実施しており、課題解決のための機能も開発してもらえます。

また、導入後も別途料金を支払えば、機能の追加やカスタマイズには柔軟に応じてもらえるため、オリジナルのECサイトを作成したい方におすすめです。

運営会社 株式会社ソフテル
URL https://www.suruzo.biz/
初期費用 1,500,000円~
月額料金 要問い合わせ

まとまるEC店長

https://www.ec-tencho.jp/

まとまるEC店長は、リーズナブルな価格で利用できる販売管理システムです。受注件数や店舗数が増えても月額料金は変わらず、商品の登録数をもとに月額料金が決定します。

また、サポート体制も充実しており、各種マニュアルやよくある質問のほか、メールや電話での問い合わせも可能です。無料トライアルサービスも提供しているため、試しに利用してみるのもよいでしょう。

運営会社 株式会社ブランジスタソリューション
URL https://www.ec-tencho.jp/
初期費用 0円~
月額料金 9,800円~

まとめ

販売管理システムは、EC運営において核となる販売業務を効率化できます。商品の販売を中心に、一連の業務をワンストップで管理できるシステムも増えており、大幅な工数削減につながる可能性もあります。

販売や在庫管理などの業務に課題を抱えている場合は、導入を検討してみるとよいでしょう。