• 最終更新日: 2023.04.28
  • 公開日:2023.04.28

ECサイトの出荷管理は自動化すべき?メリットとおすすめシステムを紹介

ECサイトの出荷管理は自動化すべき?メリットとおすすめシステムを紹介
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ECサイトにおける出荷管理とは

オンラインで商品を販売するECサイトにおいて、商品の出荷は必須業務の一つです。具体的には、以下のような業務があります。

  1. 出荷指示書の作成
  2. 出荷準備
  3. 出荷納品
  4. 売上伝票の作成
  5. 取引の記帳

ECサイトで注文された商品は、上記のような工程を経て、顧客のもとに届けられます。そのため、一連の出荷作業が円滑に行えない場合、誤った商品を配送してしまったり、納期に間に合わなかったりと、トラブルが発生しかねません。出荷の全行程を滞りなく遂行できるようにすることを出荷管理と呼びます。

出荷管理の業務内容

出荷管理のなかにさまざまな業務があるのは前述のとおりです。しかし、それぞれの業務では具体的にどんな作業が発生するのでしょうか。

出荷管理に携わるうえで、それぞれの業務工程における作業の内容・工数を把握しておくことは、非常に重要です。以下では、出荷管理の業務工程と実作業について解説します。

 

出荷指示書の作成

商品の注文を受けたあとは、出荷指示書を作成します。出荷指示書には、商品の種類・個数・納期などを記載します。

出荷指示書の作成時に気をつけるべきポイントは、出荷の優先順位を決めておくことです。具体的には、出荷までに時間がかかる商品、納期が短い商品から優先的に出荷指示を出していきます。単純に受注の順番どおりに出荷指示を出していると、想定以上に長く待たせてしまったり、納期に間に合わなくなってしまったりするおそれもあります。

また、作成した出荷指示書にもとづき、出荷担当者が作業するため、必要に応じて注意事項の記載しておくことも重要です。たとえば、複数の注文が同時進行で申し込まれている場合、個別発送・一括発送を記載しておきます。そのほかに梱包方法の指定がある場合などもあるでしょう。

 

出荷準備

出荷指示書の作成後は、顧客に送付する書類を作成します。納品書(控え)や受領書、領収書などが代表例です。

また、商品の用意や検品などの作業も並行して行います。万が一、商品に問題があれば、顧客の信頼を損なうリスクもあるため、一つひとつ丁寧に実施しなければいけません。

最後に、出荷指示書の内容にしたがって、商品を梱包していきます。商品によって適切な梱包は異なるため、資材やサイズを確認することが大切です。

 

出荷納品

商品の梱包が終わったあとは、あらためて受領書や納品書と照らし合わせて確認します。梱包担当者がミスをしないよう心がけるのはもちろんですが、ミスが発生した際は発送前に発見できるよう、ダブルチェックを設けておくと安心です。

ダブルチェックを経て問題がない場合は、配送業者に荷物を渡して配送を依頼します。独自の配送網を利用している企業では、直接顧客へ商品を引き渡すケースもあります。みずから商品の受け渡しをしているのであれば、配送時には受領書にサインや捺印をもらい、領収書と納品書の控えを預かるのも忘れないようにしましょう。

 

売上伝票の作成

荷物の配送依頼をしたあとは、納品書の控えをもとに売上伝票を作成します。売上伝票には、以下のような情報を記載しておきます。

  • 売上日
  • 商品名
  • 金額
  • 個数
  • 納品先(取引コード)
  • 出荷番号

売上伝票は過去の取引をデータとして残しておくためにも必要です。記録として残しておくだけでなく、日常的な経理業務や決算時の確認書類としても利用されるため、厳重に保管しておきましょう。

 

取引の記帳

売上伝票の作成によって売上が確定したあとは、帳簿に取引内容を記帳します。記帳の際には売上伝票をもとに、正確に販売データを転記します。転記はヒューマンエラーが発生しやすい部分です。こちらもダブルチェックなどを設けて、ミスを防げるような体制を整備しておくとよいでしょう。

また、記帳に用いた領収書や伝票のデータは、すぐに取り出せるよう保管しておくことが必須です。確認作業や税務調査の際には、記帳のもととなったデータが求められることもあります。なお、支払が現金ではなく、翌月に銀行振込となる場合は、売掛金の記帳も忘れずに行う必要があります。

 

ECサイトに出荷管理システムを導入するメリット

ECサイトの出荷管理にはいくつもの工程があり、作業の工数も少なくありません。一方、ECサイトの運営においては避けられない業務でもあるため、いかに工数の削減を図るかが大切です。

ECサイトの出荷管理にシステムを導入して得られるメリットは、主に以下の2つです。

  • 生産性を向上させられる
  • 顧客トラブルを防止できる

以下では、それぞれのポイントについて解説します。

 

生産性を向上させられる

適切な在庫管理が行われていない場合、商品が不足したり、在庫数が過剰になったりするリスクが考えられます。つねに変動しつづける在庫を管理するのは簡単ではありません。とくに商品数が多くなれば、それだけ管理の手間も増えます。

また、人の手によって在庫管理をしていると、属人的な業務が生まれてしまう点もデメリットです。商品の売れ行きをもとに在庫数を調整する必要がありますが、定量的な基準にもとづいて管理するのは難しく、適切な在庫量を判断するには担当者の経験が求められます。

在庫管理システムを導入すれば、生産性を向上させられるうえ、担当者によって業務レベルがばらつくことなく平均化できるでしょう。

 

顧客トラブルを防止できる

ECサイトの運営においてもっともリスクとなるのは、顧客とのトラブルです。顧客との間にトラブルが起こると、その後の注文が入らなくなるだけでなく、口コミサイトやSNSなどで悪評が広がってしまうおそれもあります。

もし適切な在庫管理ができていない状況で顧客からの問い合わせを受けた場合、現在の配送状況をうまく答えられなかったり、納期を誤って伝えたりといったミスが起こります。しかし、在庫管理システムを導入していれば、すべてのスタッフが配送状況や納期を正しく確認できるため、トラブルの回避や顧客の信頼獲得につながるでしょう。

 

ECサイトの出荷管理によくあるトラブル

ECサイトの出荷管理において、トラブルが発生しやすいのは以下のようなシチュエーションです。

  1. 注文変更への対応
  2. 現場の混乱
  3. 出荷の遅れ

いずれも出荷管理がうまくできていないことが原因で発生するトラブルです。つまり、これらのトラブルは出荷管理システムの導入によって避けられます。

以下では、それぞれのトラブルについて解説します。

 

1. 注文変更への対応

顧客が商品を注文したあとに、追加で新しい商品を注文したり、注文した商品を変更したりすることはよくあります。しかし、運営側では商品の受注から納品までに、複数の部署が連携して業務にあたっています。そこで情報伝達が遅くなると、注文変更への対応にも遅れが生じて、対応前の状態で発送されてしまうケースが発生しかねません。

顧客側では対応しているにもかかわらず、注文内容の変更に対応できていないと、商品の配送戻しにムダなコストが発生してしまうだけでなく、信頼を失うことにもつながります。出荷管理システムによって部署間の共有がリアルタイムにできていれば、発生しないミスといえるでしょう。

 

2. 現場の混乱

商品をスムーズに出荷するためには、保管しておく倉庫内の状況を管理する必要があります。ここで重要なのは、誰が見てもわかるように管理しておくことです。倉庫内の管理が行き届いていないと、格納した担当者しか商品を探せなくなり、業務効率が悪くなってしまいます。

また、このような状態では商品の正確な数量を把握することもできません。最短で商品を探し出せるよう、明確なルールを定めておく必要があります。

 

3. 出荷の遅れ

出荷の遅れは、ECサイトの売上に大きくかかわる要素です。とくに複数のECサイトで同じ商品を販売している場合、より早く届くECサイトを利用するユーザーが少なくありません。

また、商品を倉庫に長く置いておくことは、運営管理の面からも避けるべきです。倉庫内の商品数が多いと、キャッシュフローは仕入れのマイナスで止まってしまううえ、保管するためのコストもかかります。受注があった商品はすぐに出荷して、売上に変えていくことが大切です。

 

【比較用】ECサイトにおすすめの出荷管理システム

EC業界の盛り上がりにともなって、ECサイトで利用できる出荷管理システムの種類も増えています。一方、システムの多様化によって、どのシステムを選ぶべきか悩んでしまう事業者がいるのも事実です。

以下では、ECサイトにおすすめの出荷管理システムと特徴について解説します。

 

ロジクラ

https://logikura.jp/

ロジクラは、リーズナブルな価格で利用できる出荷管理システムです。月50件までは初期費用・月額料金ともに無料で利用できるため、費用負担を抑えてシステムを導入できます。出荷管理システムを試してみたい方は、まずロジクラを試してみるのも一つの方法でしょう。

機能面では、ハンディターミナルのかわりにiPhoneだけで検品できる仕組み、ECモールや受注管理システムとの連携にも対応しており、利便性が高く評価されています。また、複数拠点の在庫も一元管理して、リアルタイムで在庫状況を従業員全員が確認できます。

運営会社 株式会社ロジクラ
URL https://logikura.jp/
初期費用 無料
月額料金 0円~

 

キャムマックス

https://www.cammacs.jp/

キャムマックスは、出荷管理だけではなく、受注から財務会計まで一元的に管理できるシステムです。ブラウザからアクセスして利用するクラウド型のサービスとなっており、端末に依存せずに使用できます。

在庫数の管理ができるのはもちろん、複数の部品を組み立てて販売する商品では、部品の個数も自動計算でき、棚卸業務にも対応しています。60日間の無料トライアルも提供しているため、本格導入前に試せる点もうれしいポイントです。

運営会社 株式会社キャム
URL https://www.cammacs.jp/
初期費用 月額料金の1か月分
月額料金 70,000円~

 

TECHS-S

https://www.techs-s.com/product

TECHS-Sは、個別受注型の機械・装置業に特化した生産管理システムです。基本システムでは、受注から製造までを管理でき、オプションを追加すると在庫や販売、見積もりの管理にも対応できます。

公式サイトでは、実際に導入した企業の事例が動画で紹介されているため、どのようなサービスなのか気になる方は一度視聴してみるとイメージがわきやすいでしょう。

運営会社 株式会社テクノア
URL https://www.techs-s.com/product
初期費用 要問い合わせ
月額料金 要問い合わせ

 

シッピーノ

https://www.shippinno.net/

シッピーノは、4つの物流サービスのほか、CSVで管理する国内倉庫すべてに対応可能な出荷管理システムです。また、Amazonや楽天、ヤフーショッピングなど大手のECモールにも連携でき、10分おきに受注情報を確認しリアルタイムで出荷依頼できます。

あらゆる業務の自動化によって、ECモールの出荷管理が最小限の人数で行えるようチューニングされており、人件費削減にも貢献できるシステムです。

運営会社 シッピーノ株式会社
URL https://www.shippinno.net/
初期費用 0円
月額料金 保守費用15,000円(年)+月額料金9,800円~

 

LOGILESS

https://www.logiless.com/

LOGILESSは、受注管理と倉庫管理が一体となった出荷管理システムです。複数の倉庫と連携可能で、顧客の近くの倉庫から出荷したい場合や、商品によって出荷する倉庫を分けたい場合にも、LOGILESSを導入することで簡単に対応できます。

また、平均自動出荷率が90%以上である点もLOGIESSならではの強みです。手作業での入力がほぼ不要になる分、工数の削減が見込める点もポイントです。

運営会社 株式会社ロジレス
URL https://www.logiless.com/
初期費用 0円~
月額料金 20,000円~

 

はぴロジ

https://www.hapilogi.co.jp/

はぴロジは、倉庫・物流・在庫・配送・設置輸送に対応した出荷管理システムです。EC事業者向けの自動出荷管理システム、荷主と倉庫をマッチングして物流のすべてを担当するフルフィルメントサービスの2つがあります。

そのほかにも大型荷物専用物流やリピート通販専用物流、アパレル商材専用物流などの業種に特化したサービスを提供しているため、それぞれの業界にマッチしたサービスを受けられます。

運営会社 株式会社はぴロジ
URL https://www.hapilogi.co.jp/
初期費用 要問い合わせ
月額料金 1出荷1,7円~(月10万件以上出荷の場合)

 

mylogi

https://www.mylogi.jp/

mylogiは、在庫と物流の管理ができる出荷管理システムです。人がやらなくてもいい仕事はすべて自動化できるよう、日々その範囲を拡大しています。

複数のECモールからの注文を一つの画面上で確認できるうえ、出荷開始から完了メールの送付まで自動で行うことが可能です。また、追加の機能が必要となった場合には、その部分のみをプチ開発してもらえる点も特徴的です。事業規模の拡大によって新たな機能を追加する際も、費用を抑えて快適に利用できるでしょう。

運営会社 アートトレーディング株式会社
URL https://www.mylogi.jp/
初期費用 100,000円~
月額料金 30,000円~

 

まとめ

ECサイトの出荷管理をシステム化することによって、ミスを防止できるだけでなく、工数の削減にも役立ちます。また、部署の垣根を超えてリアルタイムで在庫状況を把握できるため、顧客からの問い合わせにも正確に回答することが可能です。

業務の効率化を目的として導入されることが多いものの、顧客満足度の向上やサービスのクオリティ向上にもつながります。どのシステムを導入すべきか迷った場合は、無料トライアルがあるものから試してみるのもおすすめです。