- 最終更新日: 2024.02.13
- 公開日:2021.12.22
楽天タイプかアマゾンタイプか 〜ECモールのタイプ別メリット・デメリット〜
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ECモール(またはモール型ECサイト)とは、1つのECサイト上に多数のショップがモール(商店街)のように軒を連ねている形態のことです。メジャーどころのECモールと言えば、楽天市場やAmazonマーケットプレイス、PayPayモール、ZOZOTOWNなどが挙げられます。
ショップにとってのメリットは、自社ECサイトと違い、運営の多くをモールが担ってくれるところにあります。逆を言うと、ECモールの運営では、場を用意するだけでなく、ショップのニーズに応えることも重要なポイントになります。そのため、ターゲット層別や地域別のように多様化が進んでおり、新規のECモールの構築気運も高まってきています。
そこで今回は、ECモールを構築・運営する運営会社にスポットを当てたいと思います。
目次
ECモールの種類
ECモールは大きく2つに分類できます。1つは、楽天市場の様に大きなプラットフォームに店舗を出店する「テナント型」。もう1つは、Amazonマーケットプレイスなどに代表される商品を出品する「マーケットプレイス型」です。
では、ECモールを構築する際には、どちらを選べばいいのでしょうか。それぞれのメリットとデメリットを踏まえながら、紹介していきましょう。
テナント型
テナント型はショッピングモールそのもので、無数のECサイトが立ち並ぶECモールです。商品登録、受注管理、売上集計などの管理業務は、各店舗に任せることになります。
フロントページからバックオフィスまでを店舗側で運用する「テナント型」
メリット
- ・テナント型の運営は手離れが良い
- テナント型のショッピングモールでは、実際のショッピングモールと同様にテナントを貸すイメージのため、商品登録や受注管理、売上集計などの管理業務は各店舗に任せることができます。運営会社は集客に注力することが可能です。
- ・持続的に収益を得やすい
- テナント料が収益となるため、コンスタントに一定の収益が望めます。
デメリット
- ・店舗側の負荷がマーケットプレイス型よりも高い
- 基本的にモール運営は運営会社が担いますが、商品販売は出店者(店舗側)の担当範囲であり、それに伴い特定商取法(特商法)への対応も各店舗に義務付けられます。そのため決済システムも各店舗単位で契約する必要が出てきます。1モール=1契約ではなく、1テナント=1契約になるので、その点でのコストや管理が課題になってきます。
マーケットプレイス型・自社ブランド統合型
モール型のプラットフォームに各企業が出品する形態がマーケットプレイス型です。テナント型が「出店」という形式になるのに対して、マーケットプレイス型は「出品」という形式になるのが大きな違いです。マーケットプレイス型には店舗という概念がありません。
メーカー直送サイトや、ドメインを統一した複数の自社ブランドを統合するモール等の構築としてはマーケットプレイス型を採用します。
フロントサイトはモール運営会社が担い、商品登録や出荷などのバックオフィスを出品社や各ブランドが担う「マーケットプレイス型」
メリット
- ・出品者のECのリテラシーを問わない
- 基本的にフロントサイトはECモールの運営社が管理するため、ECサイトの運営者を出品社やブランド毎に設ける必要がありません。ECサイト初心者でも比較的始めやすいといえます。
- ・出品手数料の管理やレベニューシェアができる
- 売上や出品などは運営側で管理できるので、出店者にランク付けして仕切値を登録したり、レベニューシェアとして売上に応じた利用料を得たりすることができます。
デメリット
- ・出店者のブランディングが難しい
- マーケットプレイス型では店舗を持たせるという概念が希薄なため、出店者単位でブランディングやマーケティングをすることが難しく、そういった要望に応えられないケースがあります。
- ・販売責任者が運営社になるので出品や決済関連での責任が生じる
- 決済やカートが運営社で一括管理になり、特商法の表示や割賦販売法に関しては運営社に集約されることから、販売や決済関連の全ての責任が生じます。そのため、運営社には出品等の管理を徹底することが求められます。
モール独特の機能のご紹介
・出店料や出品料などの管理機能
社外からの出店者を募る場合、出店料及び出品手数料の管理をする機能が必要です。状況に応じて変動できるものがベターでしょう。
・出店社、出品者毎に清算書の確認ができる機能
注文件数や金額、決済手段、手数料などの清算書を確認及び出力できる機能を組み込んでおくことでモール運営の効率化が図れます。
・出店社や出品者の動きに対するアラート機能
出荷指示などが出店社に届く機能の装備は一般的ですが、運営会社にもアラートが届くかどうかを確認しましょう。荷遅れやサポート漏れなど、モールのトラブルに対して迅速に対応することが可能になります。
まとめ
ECサイト市場が拡大して行く中で、地域や産業の活性化策として、ECモールの構築ニーズも高まっています。ECモールと言っても様々な形態がありますから、本稿がどのような形態にすべきかを考えるきっかけとなれば幸いです。
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