- 最終更新日: 2022.01.12
- 公開日:2022.01.12
リピーターを増やすメリットと5つの方法!成功事例と共に徹底解説
- EC
- お役立ち情報
「売り上げが安定しない…」と悩んでいる方に取り組んでほしいのが、リピーターの獲得です。リピーターを増やすことは売り上げアップに繋がることはもちろん、集客コストの削減や新規顧客の流入も期待できます。
ということで、今回はリピーターを増やすとっておきの方法5つと成功事例を解説しましょう。「リピーターが増えない」「売り上げを伸ばしたい」という方は必見です。
目次
リピーターを増やすメリットとは
「リピーターを増やすことってどのくらい重要なの?」と疑問に思う方のために、こちらではリピーター獲得のメリットを4つまとめてみました。まずは、リピーターを獲得するべき意味について押さえておきましょう。
売り上げアップに繋がる
リピーターを獲得する最大のメリットは、売り上げアップに繋がるということ。これは、既存顧客の種類によって売り上げが異なるからです。
そもそも、既存顧客は「一般客」「優良客(リピーター)」の2種類に分けられます。一般客とは、購入頻度の低い顧客を表し、セールなどのキャンペーン期間中にしか購入しない顧客も当てはまります。
一方、お店の商品やサービスを気に入っている優良客(リピーター)は購入単価が高く、定期的に来店するため経営を安定させてくれるのです。
つまり、ビジネスを成功させたいなら一般客をリピーターにすることが何よりも大切と言えるでしょう。
集客コストを削減できる
リピーターが増えれば増えるほど、新規顧客を掴むための集客コストは削減できます。
自社の製品やサービスを購入してもらうには、ブランドを認知していない「潜在顧客」に気付いてもらい、商品に関心があっても購入に至っていない「見込み顧客」にアピールしなければいけません。
しかし、リピーターを多数獲得できれば製品やサービスを認知してもらうための集客コストを抑えることができます。さらに、一度でも商品を購入していれば、顧客データをもとにそれぞれへと適切なアプローチをすることも可能です。
広告塔になり新規顧客を流入してくれる
何度も自社商品を購入しているリピーターは、製品はもちろんブランドそのものを気に入っていることが多いです。だからこそ、SNSで良い評価を発信する、知人に勧めるなどブランドの広告塔になってくれることがよくあります。
このように個人から発信された評判は、潜在顧客にブランドの存在を気付かせ、見込み顧客に商品の魅力を嫌味なくアピールしてくれるのです。これにより、新規顧客の流入を促すことができます。
LTVが増加する
LTVとは「Life Time Value(ライフタイムバリュー)」の略称であり、「取引開始から終了まで自社にどれほどの利益をもたらしたか」を表す指標です。日本語では、「顧客生涯価値」とも呼ばれています。
リピーターの獲得はLTVが増加するということ。これにより、新規顧客を獲得する際のコストを抑えられるのです。
LTVの増加は事業拡大に向けての営業コストを抑制し、利益を安定させるという大切な要素ですから、ぜひ意識してみてください。
リピーターを増やす方法5選
では、具体的にどうすればリピーターを増やすことができるのでしょうか?新規顧客をブランドのファンとし、リピーターへと繋げる5つの方法を紹介しましょう。
顧客データを確認しニーズに合わせた戦略を行う
リピーターを作るためには、まずどんな顧客がいるのかを知る必要があります。一般客とリピーターそれぞれの年齢や性別、購入したものを確認後、顧客のニーズに合わせた商品やサービスを打ち出してみましょう。
成功事例としては、ファッションサブスク「メチャカリ」が挙げられます。メチャカリは、もともと若年層をターゲットにしたレンタル洋服サービスとして誕生しました。しかし、実際はビジネスウーマンや子育てに忙しい主婦など時短を求める人が多く利用していたのです。
メチャカリは、「忙しいけど身だしなみはきちんとしたい」という顧客ニーズを知ったからこそ、リピーター獲得に向けた新たなコーデの提案を試行しつつあります。
このように、顧客の購買パターンや行動パターンを把握し、自社に求められていることが分かれば、自ずとリピーター獲得への戦略を打ち出せるでしょう。
特別感のあるサービスを用意する
新規顧客をリピーターにするには、「特別感」がキーワードと言えます。
まず、ブランドの特別感として「ここでしか手に入らない商品やサービス」を意識すること。このお店だけの価値ある製品を打ち出せば、他ブランドとの差別化も図れるうえ、何度も足を運んでもらうことが可能です。
また、常連客限定のセールやキャンペーンなど、リピーターになることで得られる特別感を提供するのも良いでしょう。新規顧客へ常連客になるメリットが伝われば、リピーターへと変化していきます。
特別感を追求するうえで行っていけないのは、安さを追求しすぎることです。価格を下げれば客単価も減少するため、結果的に集客コストがかさんでしまう場合があります。このような集客コストなどを考慮しつつ、リピーター戦略を考えていきましょう。
メルマガなどで定期訪問を誘う
新規顧客は、ブランドの商品やサービスに好感を抱いているからこそ購買へと進んでいきます。だからこそ、メルマガやダイレクトメールでブランド情報を定期的に伝えることは、再度の購入への効果が期待できるのです。
メルマガやダイレクトメールには、おすすめ商品やセール情報、さらに次回以降使用できる割引クーポンなど、「また行きたい」と思わせる内容を記載することが大切です。
また、来店ごとにポイントが貯まるアプリやブランド情報を発信するSNSアカウントに登録してもらうなど、再度の来店を促す工夫に取り組んでみてください。
口コミを参考にする
公式サイトやSNSなどで自社の口コミを集め、顧客が商品やサービスをどのように感じているのか調べてみましょう。リピーターに繋がらなかった原因は何か、優良客は何を気に入っているのか、リアルな声を聞けばリピーター獲得のために何をするべきかが判明します。
もちろん、調査では耳の痛い口コミも入ってきますが、それも事業拡大に向けたきっかけとなるかもしれません。顧客が放つ生の声を参考に、ブランドの商品やサービスを今一度見直してみましょう。
ファンコミュニティを作成する
ブランドのファンサイトやファンイベントを企画し、リピーター同志が交流できる場所を作れば、自社ブランドに愛着を抱いていただくきっかけになります。
ファンコミュニティの成功事例としては、森永製菓が運営するファンサイト「エンゼルPLUS」が挙げられるでしょう。エンゼルPLUSでは販売促進を行わず、会員が自由に投稿できる掲示板やキャンペーン情報、商品開発秘話を載せることで、ブランドのファンを拡大させました。
結果、「エンゼルPLUS」会員の年間購入額が一般客よりも高くなり、事業全体の売り上げ上昇に繋がっています。このように、ファンコミュニティを作ることはリピーター獲得への大きな一歩になるのです。
エンゼルPLUS:https://ap.morinaga.co.jp
リピーターを獲得できない理由とは?
上記でお伝えしたリピーターを増やす方法を知ることに加え、リピーターが増えない原因を突き詰めれば、現状を打破する施策を見つけることができます。こちらでは、リピーターを獲得できない2つの理由を解説しましょう。
ブランドの存在が忘れられている
意外と多いのが、顧客にブランドの存在を忘れられていることです。良くも悪くも印象に残らなかったため、リピーターにならなかったという場合は十分起こりえます。
対策としては、まず顧客の記憶に残るサービスや商品を提供することを意識しましょう。顧客が必要とするサービスや製品を販売し、「ここでしか買えない」という付加価値のある商品を打ち出すのが大切です。
また、顧客に対して何もアクションをしないとブランドの印象は薄れていきます。メルマガやダイレクトメールでセール情報や新商品を紹介し、再度来店するきっかけを作りましょう。
商品やサービスが顧客のニーズに合わなかった
ブランドの商品に対して顧客が満足しないと、当然のようにリピーターには繋がりません。
リピーターが増えないと悩んでいる方は、口コミを確認しながら、顧客のニーズにマッチした製品を提供できているか、確認してみてください。また、接客や配送サービスなど、商品以外に不満を抱きリピーターに至らなかった場合もあるので注意しましょう。
リピーターを獲得した成功事例を紹介
最後に、リピーターを獲得した3つの成功事例をお伝えします。具体的な施策を参考に、ぜひリピーター獲得への戦略を練ってみましょう。
UNIQLO(ユニクロ)
ファッションブランドのUNIQLO(ユニクロ)は、1995年全国紙の一面に「ユニクロの悪口言って100万円」という広告を掲載しました。これは顧客の本音を聞き、商品やサービスの改善に努める目的で行ったことです。結果、約1万通の応募があり、ユニクロは大幅な顧客サービスへの改善に成功しました。
ユニクロは、現在も顧客の声を参考に商品開発を行っています。最近では、「白の肌着は首回りも腕も透けて嫌だ」という男性の声から、メンズのインナーにベージュ色をプラスしたところヒット商品になりました。
UNIQLO:https://www.uniqlo.com/jp/ja/
塚田農場
居酒屋の塚田農場は、リピート率6割を誇る驚異のお店です。その秘密は、オリジナリティある「来店ポイントシステム」に隠されていました。
このポイントシステムは名刺形式になっており、来店回数によって主任、課長、部長と役職が昇進されます。加えて、昇進ごとにお祝いのサービスが提供されるため、リピーターが増加しているのです。
塚田農場:https://www.tsukadanojo.jp
船橋アンデルセン公園
船橋アンデルセン公園は、旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」が発表した「日本の人気テーマパーク」で3位を獲得した総合公園です。もともとは利用客が少なかった場所でしたが、「どんなお客さんが来ているか」「公園の何を見て楽しんでいるか」という調査から、様々な施策を打ち出し注目を集めました。
施策の例としては、花が目当ての来場者が多かったので、一年中花が咲き誇るよう工夫をしたこと。また、家族で来園しやすいようにテントや飲食物の持ち込みを認めるといった施策により、現在はリピート率7割を超える人気スポットへと進化させたのです。
船橋アンデルセン公園:https://www.park-funabashi.or.jp/and/
リピーター獲得戦略を徹底して売り上げをアップさせよう
事業の売り上げをアップさせるために欠かせないのが、リピーターの獲得です。商品やブランドそのものを気に入ってくれるリピーターは、売り上げを支えることはもちろん新規顧客を流入する広告塔にもなってくれます。
リピーターを獲得するためには、顧客のニーズに合わせた施策や特別感のあるサービスが大切です。リピーターを増やして事業のさらなる拡大を目指しましょう。