全国の酒販店と協業し、共栄できるECサイトの構築を実現

石本酒造株式会社

業種：: 酒類の製造・販売

プロフィール紹介

石本酒造株式会社　常務取締役
竹内佑介様

1979年生まれ、高知県出身。
大学卒業後、教育サービス・人材サービス業界で従事。
2013年に石本酒造に入社。
石本酒造では、製造以外の担当役員として業務に邁進する。

事業内容についてお聞かせください。

新潟市にて1907年に創業して以来、「越乃寒梅」という銘柄で、日本酒・本格焼酎・リキュールの製造をおこなっております。

越乃寒梅は、料理に寄り添い引き立てるお酒です。
原料米は全量が山田錦などの酒造専用品種（いわゆる酒造好適米）。

雪深い越後山脈に源を発する軟水を用い、厳冬の環境下、越後杜氏の伝統を受け継ぐ蔵人により丁寧に醸されたお酒は、更に蔵の中でじっくり熟成され飲み頃を迎えます。
各種鑑評会の輝かしい受領歴はその品質と技術を物語っています。

越乃寒梅は国内はもとより、アメリカ、アジアなど海外輸出にも力を入れております。

makeshopエンタープライズを選んだ決め手は何でしたか？

「カスタマイズ可能なパッケージ」であることにつきます。

言い換えると世の中の多くの小売業の皆様が利用している通り、「ECサイトを導入するにあたって必要な機能が一通り揃っている良心的な価格のパッケージ」であり、なおかつ「自社の理念や目的に合わせて改修可能」という、ハイブリッドな対応をしてくださることが決め手になりました。

弊社はお酒の製造業者ということもあり、電子商取引にかかわるコンプライアンス以外にも、酒税法順守の義務も果たす責任があります。
また、購入者の負担を極力減らしたいので、運賃は最安を実現したいという想いがありました。

そして既存の流通業者である全国の酒販店と協業し、共栄できる取り組みがないかも模索しておりました。

makeshopエンタープライズであれば、そうした複雑な事情をシンプルな仕組みとして構築できることを知り、導入を決めました。

抱えていた業務上の課題について教えてください。

全国の食品スーパーなどで弊社のお酒を目にする機会もあると思いますが、そのほとんどが直接の取引ではなく転売品でした。
転売品は品質管理もされておらず、流通コストが加算されてしまい、希望小売価格の2倍以上ということも散見される状態です。
そうした状態のお酒を口にした消費者に「高いのにまずい酒」と思われかねず、弊社としては並々ならぬ危機感をもっておりました。

現在では食品スーパーの正規取引も同時進行で進めておりますが、ECサイトであれば正規ルートになりますので、お客様に安心して購入していただける点で非常に重要で、なおかつ成長期待度が高い領域です。

また、ECが無視できない世の中ですが、弊社にとってECは未知の領域で、対応できる人材はおろか消費者に個別配送する仕組みもない状態でした。

その他にも、製造業者ということもあり、酒造りに専任し、販売部分は既存の流通業者にすべてお任せしている状態でしたので、一体どのような方が、何の目的で、弊社のラインナップの中のどのお酒を購入してくださっているか、マーケティングの部分でも情報がないことが課題でした。

その他にも小さな課題がたくさんありましたが、ゼロから仕組を構築できる最高の機会だと考え、ただ単にECサイトをつくることを目的とせずに、どうありたいか？何が課題なのか？について視野を広げ、さまざまな視点をもって考えを深め仕組を考えて参りました。

そうした発想に立てたのも、makeshopエンタープライズがカスタマイズ可能という前提があったからです。

システム導入により改善されたことは何になりますか？

ECサイトの構築そのものがはじめてでしたので、乗り越えなければならない酒税法関連の法令順守や、既存の流通の酒販店様との役割分担、その他必要な仕組の構築は、すべて解決することができました。

実は、一番大変だったのは、makeshopエンタープライズに出会うまでです。
仕事でEC分野の方と接する機会はほとんどありませんでしたので、前職の同僚や、同級生と再会したときに、ECサイトを構築したいということを語っておりました。

約3年後にパートナーとなる制作会社をつないでくださる方と出会うことができ、制作会社のスタッフの皆様には知恵を絞っていただきました。

その制作会社と出会ってから、リリースまでの期間は半年程度。
集客や受注は弊社、発送はこの取り組みに共感し協力してくださる全国の酒販店様という役割設定をしましたので、協力店を募る既存の酒販店様向けの説明会や、構築した仕組の説明会も必要でしたので、プロジェクトがスタートしてからリリースまで半年間というのは、とても適切な期間だったように記憶しております。

北海道から九州まで、各地方に協力してくださる酒販店様がいらっしゃったことはとても嬉しかったです。

今後、いかにたくさんの消費者にとって魅力あるサイトにできるかは今後の努力次第だと思っております。
リリースして約2年が経過し、慣れてきましたので、今後は専任のスタッフをつけてPDCAを回す予定です。