番組コンテンツ単位の視聴が可能となる新サービスで、認知拡大とともにより多くの方に良質な番組をお届け
スカパーJSAT株式会社
- 業種:
- 情報・通信業

スカパーJSAT株式会社様は、「スカパー!」に加入せずに番組単位でコンテンツ購入できるサービス「スカパー!Sチケット」(https://ticket.skyperfectv.co.jp/)を構築されました。2024年12月からサッカーや野球といったスポーツ関連番組から販売を開始しており、今後ますますコンテンツを充実させていく予定です。
今回は「スカパー!Sチケット」を運営するスカパーJSAT株式会社の片山雄介様(以下、片山様)と荻野明様(以下、荻野様)に、サービスの特長やその取り組みの内容、「GMOクラウドEC」をお使いいただいているご感想などを伺いました。
スカパーJSAT株式会社 荻野明様(写真:左) 片山雄介様(写真:右)
“これだけ見たい”というお客様のニーズにあわせて新サービスの提供開始
――はじめに、皆様のご紹介と事業部についてもお伺いしてもよろしいでしょうか。
片山様:メディア事業部門 新領域事業部という新規ビジネス開発を行う部門に所属しています、片山と申します。「スカパー!Sチケット」の主にシステム構築やサイト運用周りをメインで見ている担当になります。
荻野様:同じく、メディア事業部門 新領域事業部に所属しています、荻野と申します。スカパーJSAT株式会社は、大きく分けると宇宙事業とメディア事業の2つの事業を展開しています。そのメディア事業の中でも、我々が所属する新領域事業部は今までやってこなかった新しい領域や新規サービスの立ち上げを行っていく部署です。
これまで月額料金で放送サービス「スカパー!」を見ていただくことが主流でしたが、特定の番組だけをSチケットという形で1つの番組を見たい方向けに提供するPPV(ペイ・パー・ビュー)型のサービスとして「スカパー!Sチケット」を作りました。
片山様:このサービスは、「スカパー!」の延長線上にあるので、検討の初期段階ではその仕組みの中で構築することも考えたのですが、、従来の月額加入型の「スカパー!」と「スカパー!Sチケット」を併存させることによりお客様が混乱することを想定し、新しいブランドとしてサービスを構築しました。
――今回のサイト構築にあたって、重要視したポイントや機能要件の話をお伺いできますか。
片山様:分かりやすく簡単に購入できることを第一のテーマとして構築いたしました。見た目だけでなく、機能的なところも複雑にならないように、お客様がシンプルに購入できる導線を意識して構築しました。
購買ステップも少なくしたかったので、一般的なWEBサービスでは会員登録と併せて商品購入を行うことが多いと思いますが、今回はあえて会員登録を行わずに購入いただける仕組みといたしました。本当にシンプルに購入をしていただけるサイトを構築することができたと思っています。
構築事例の多さと対応の柔軟性が決め手
――今回、ECサイト構築業者を探すとか選ぶ際に重要視していたポイントをお伺いしてよろしいでしょうか。
片山様:まず、新規事業として始めるということで、既存の業務に適合するシステムではなく、業務とシステムを同時に作っていく必要がありました。そのため、パートナーさんにはEC開発の知見も含め、豊富な支援実績があるかという点を見ていました。
また、今回は約10ヶ月という短い期間の中でサービスリリースまでする必要があり、時間的猶予がありませんでした。そのため、細かい業務要件から定義していく必要があるフルスクラッチではなく、パッケージのように業務とサービスの基本構造がある中で、自分たちにあった方法を選択したり、オリジナルの要件を加えたりできるかという点を考慮していました。
そのような中で、ECパッケージのベンダー複数社とフルスクラッチの会社にもお話を聞いて、選定しました。
――その中で、今回「GMOクラウドEC」に決めた理由や採用の背景は何でしょうか。
片山様:一番大きいのは、今回のサービスと近しいコンテンツ販売の構築事例があったことです。また、GMOさんは会社としてECサイトの構築事例が非常に多く、会員化して売るECサイトもあれば、ゲスト購入のように会員化せずに売るものなどサービスのバリエーションも豊富でしたので、柔軟に対応していただけそうな点も非常に大きかったです。
最終的にはGMOさんともう一社で比較検討しましたが、サービスリリース後の様々なサービス、機能を追加することを考えた時に、GMOさんの方が臨機応変に対応できそうな点と、ご提案の中でも「GMOクラウドEC」自体の強み、会社としての実績の多さをしっかりとアピールいただけた点が決め手になりました。
――構築中のコミュニケーションについて、構築の流れ全体を通してのご感想をお伺いできますか。
片山様:実はGMOさんに開発依頼をする前に、「スカパー!Sチケット」のサービス基本構想及びRFPを作るために、システムコンサル会社と要件定義を済ませていたため、要件定義の時間はそんなに必要がないと思っていました。しかし、御社は要件定義に必ず1ヶ月半かけると提案され、その場合、時間だけでなく要件定義分の費用も再度発生するため最初は少し懐疑的でした。しかし、当初済ませていた要件定義だけでは詰め切れていない部分もあり、その不足分も含め対応していただき、次の設計や構築のフェーズでも大きな手戻りなく進めることができたので、結果的にGMOさんに再度要件定義をしていただいて良かったと思っています。
コミュニケーションは基本的にリモートで行っていましたが、遜色なくスムーズに行うことができました。
――そのリモートのコミュニケーションでは、要望や期待していたハードルは満たせましたか。
片山様:ミーティングを週2程度行う中で毎回設計書や要件定義書を更新していただいたので、こちらがどのように回答したか分からなくなったときでも、ドキュメントを一緒に確認しながら効率的に進めることができ、大変助かりました。
また、要件定義をする中で決断に迷うことが多くありましたが、その際には他のお客様の事例や、後の運用や次の機能追加時のことを考えた助言、提案をしていただいたので、とても参考になりました。
お試し感覚で手軽に「スカパー!」のコンテンツを楽しむことが可能に
――「スカパー!Sチケット」の内容やお客様へのアピールポイントをお聞かせください。
荻野様:「スカパー!」と違い、「スカパー!Sチケット」は加入手続きの必要がなく、毎回ゲストとして気軽に購入していただけます。月額制に心理的なハードルがある方に対して、1つのコンテンツだけ購入することができるという新しい提供の方法が可能になったことが大きなポイントだと思っています。
そういう方に対してこのシステムをお使いいただけるよう、よりコンテンツを充実させていく予定です。また、今後はさらに大型のコンテンツも放送していき、ご購入いただける方を増やしていきたいと思っています。
片山様:まずは「スカパー!Sチケット」で1作品ライブやスポーツの試合を見てチャンネルの面白さを感じていただき、それをきっかけに「スカパー!」(月額サービス)に加入していただけるようにできると理想的だと思っています。「スカパー!」という従来のサービスに繋げてよりコンテンツを気軽に楽しんでいたける環境を提供することができると、両サービスにとって良い結果を生むと思っています。
――新しく取り組んでいきたい施策や追加したい機能などがございましたら教えてください。
片山様:現在の「スカパー!Sチケット」は会員登録機能を用意していないのですが、今後は「スカパー!Sチケット」の会員基盤を作るということを考えています。会員様に向けて、コミュニケーションや販促活動のようなマーケティングの施策や仕組みも作っていきたいと思っています。
――最後に、今回構築から販売までの全体を通しての感想やコメントをいただいてもよろしいでしょうか。
片山様:今回の構築では、GMOさんが持っている機能や運用の考え方というナレッジを多分に活用させていただいたので、本当に助かりました。自分たちだけだと決断しきれないことや分からないことも多かったので、システム開発という面だけでなくビジネス面も踏まえて支援していただけたのは、とてもありがたかったです。
またパッケージの基本機能があるので構築も非常に早く、我々の求めるタイトなスケジュールに応えて頂けたので大変助かりました。
「スカパー!Sチケット」について
https://ticket.skyperfectv.co.jp/
「スカパー!Sチケット」は、お客様の“これだけ見たい”に答えるPPV(ペイ・パー・ビュー)型のコンテンツを提供します。スポーツライブ+(ch.800)で放送されているコンテンツを中心にTVに付随しているB-CASカード/ACAS番号を登録することで、「スカパー!」サービスへの加入手続きが不要、都度支払で簡単に1コンテンツだけを購入視聴できるサービスです。
「GMOクラウドEC」について
「GMOクラウドEC」はフルオーダーによる構築へと対応した最新のECプラットフォームです。ヘッドレスコマースの採用により、自由なシステムの構築が可能となっています。その為、パッケージでは対応しきれない要件へもお応えする事が可能です。そしてEC本体のシステムとセキュリティは自動でアップデートされる為、パッケージ・フルスクラッチ構築の課題であるシステムの老朽化・陳腐化といった問題も解決しています。
今回のようなゲスト購入機能はもちろん、複数のサイトやアプリ・システムを連携する必要があるオムニチャネル・OMOの実現や、モール型のECサイトやオークションやサブスクリプションといった、あらゆるECサイトを柔軟に構築する事が可能となっています。